NEW ERA
やたらと新しい出会いに恵まれた一年。無名にも関わらずオーダーくださる方も多く、技術的に未熟な部分はありましたがエネルギーを込めて作ったものが新たしい扉を開いてくれました。やりすぎて腱鞘炎になったりもしましたが、ひたすら作り続けて気がついたらパターンや技術が積み上がっていたという感じです。皆様、一年間ありがとうございました。良いお年を。
やたらと新しい出会いに恵まれた一年。無名にも関わらずオーダーくださる方も多く、技術的に未熟な部分はありましたがエネルギーを込めて作ったものが新たしい扉を開いてくれました。やりすぎて腱鞘炎になったりもしましたが、ひたすら作り続けて気がついたらパターンや技術が積み上がっていたという感じです。皆様、一年間ありがとうございました。良いお年を。
樹脂の芯材からテープで針穴の位置と型をとり、それを革に貼り付けて針穴開けとカットをしました。樹脂、革双方の接着面にプライマーという下地剤を塗り接着して縫製です。ただこのひと針ひと針が非常に重い。休み休みしながら何とか縫い上げました。
某有名ブランドの時計ベルト。ボリュームのある本体に見合うようにベルトも樹脂の芯材を挟み立体を形成して極薄のシンセティック素材を貼り付けています。オーダーはこれを黒桟を用いて手縫いで仕上げるというもの。初めて見たベルトで当然ながら製作したことはありません。曲率が異なるため表と裏で縫い穴の数も異なります。果たして出来るのか、、、。
黒桟革の手帳カバーを納品したオーナー様に、同じ素材の組み合わせで長財布を製作しました。これもオーナー様仕様の特注品。実は一回製作したのですが、カード入れがきつ過ぎて再製作を申し出ていたのです。前回は合わせてオーダー頂いた手帳と同じサイズを優先してしまいましたが今回はサイズを変更。ワンショットは難しい面もありますが、これがベストと説明出来るまでしっかり考えないといけませんね。
楽しみにしていたMサロンに昨日参加させて頂き、久しぶりに感性が凌ぎを削っている青山の空気を吸いました。お洒落な方ばかりで最初は緊張していた僕でしたが、知り合いもいてお酒も入るとすぐにほぐれて色んな方との会話が弾みました。またお会いしてみたかったクリエータさんとも顔合わせが出来ました。機会を作って下さったMさん、参加者の皆様、楽しい時間をありがとうございました。
藍染した国産コードバンをzinryuさんが後加工してしなやかさと色気をだした革。実は7月に受け取っていましたがやっと形に。松本靴工房でこの革を見たときに、面積のあるアイテムで革の良さが出ると思いました。光の具合で見え方が全く異なる非常に味わい深い色。ブライドルのチョコとの組み合わせに真鍮の金具が差し色として良く効いてます。モジュール化設計なので持ち手や内装は交換可能。内装はまだ出来ておりません、、、。後日製作して合体予定です。
何かとよく使うクリアファイル。これをロイヤルブルーのピッグスウェードで裏張りした焦げ茶の黒桟革で仕上げました。以前(今も?)LVがよく使っていた色合わせ。コントラストが美しく漆の上品な煌きは嫌味になりませんが、一つ持っていると非常に押し出しの効くアイテムです。
2列風琴マチと2部屋ボックスコインケースを備えた大容量コンパクトのBANK。改善余地を感じていましたがやっと最終版。中に革を一枚入れることでカードやコイン操作の安定性を増し、札入れはサイドまで開くことで窮屈感がでないように。独自の機能性を取り入れながらもスタンダードに近い使い勝手を意図しています。オーダー頂いたのは飲み友のO先生。と言っても昼間はかなり偉い方らしいんですが、飲み代がハンパじゃない豪傑で殆ど酔っ払ったところしか僕は見たことがない。どんな財布を作るか作るか言ってないので、今度飲み屋に行ってさり気なく渡してみます。
黒桟革で手帳カバーを製作しました。これもオーナー様がご使用になっていたものを黒桟とブライドルで焼き直したものです。鉛筆よりも細いペンをお使いになっているとのことでペンホルダーはかなり細めにしています。注文品はオーナー様に合わせて細かい対応が出来るのが良いところですね。
国産ならではの繊細な染色仕上げのコードバンと革らしいヌメの組み合わせのカードケース。オーナー様がこれまで使用されていたケースと同じ構造で製作しました。このコードバンは染色特有の色ムラが本当に綺麗です。
筒モノを仕立てるときに使うすくい縫い。そう言えばやったことがありませんでした。ただ、オーダーはクロコのライターケース。針を銀面からコバに抜く本来のすくい縫いは難しいので、それに近い形で縫製をしてみました。余分な出っ張りのないスッキリとしたケースになりました。
target-scopeさん納品第2弾はノートカバーLOFです。厚めのノートをご使用になるということでサイズを少し大きく、また、内部の小物入れはブライドルでこれも少し大きめにして製作しました。これくらいのサイズの方がいいかもしれませんね。
先日製作したロシアンカーフのマネークリップ。札押さえには財貨のお守りとしてパイソンを、裏張りのコードバンには出て行ったお金が帰るおまじないとしてカエルの刻印をあしらっています。
黒桟にロイヤルブルーのピッグスウェードを裏張りしたティッシュケースです。素敵な色の組み合わせ。財布に使っても格好良くなりそうです。
target-scopeさんとのお取引開始早々にご注文頂いたのがこのロシアンカーフのマネークリップ。年明けに初めてロシアンカーフの財布を製作してからというもの幸いにもご注文を多数頂きまして、基本設計は変わりませんがディテールは少しづつ向上してきました。思えば今年はロシアンカーフという素材に僕自身がゲタを履かせてもらい、そして育ててもらったなという気がしています。ありがとうロシアン。
コインケースは1円、5円を分けておけるので支払いの際に小銭を探す手間が省けて非常に快適。マネークリップとコインケースの裏にはそれぞれカードを10枚程収納できるのでコンパクトながら容量はたっぷりです。ショートの財布だとカードが多くて分厚い財布になってしまうけど、長財布は持て余すという方はお手頃かもしれません。
二部屋BOXコインケースとマネークリップを備えたミドルウォレットVIEW。#8で製作したのですが、シェルコードバンらしい色気たっぷりの財布になりました。ベージュの糸に茶系と赤の染料を何回か入れて#8の重たい色に見合うようにしています。詳細の載った商品ページはまだ作っていないので後日、、、。
新しい構造を考えてみました。8ポケットに仕分けして収納できるカード入れ。写真はカードを24枚入れた状態で、ページをめくるように操作できるので窮屈感がありません。カードの一覧性が高く出し入れも容易です。仕分けして収納できるカード入れは樹脂製が便利と思っていたんですが、これはブラッシュアップすれば使い物になりそうです。
コードバンのナチュラルカラーに赤の麻糸を通しています。女性のオーナー様らしい優しい配色。three2fourのロゴに替えてお名前の頭文字を刻印しています。革らしいナチュラルはやっぱり好きな仕上げです。
指の形に合わせたストラップです。根元は縫製しフラットに、残りは6本に裁断してブレイドにすることで開閉の際に摘みやすく滑りづらい形状にしています。本体と同素材のブレイドで長さやスタイルはお任せしますと言って頂いたので、ファスナーの開け閉めがし易いデザインとして考えてみました。
リザードの時計ベルト。一人のオーナー様に茶色とネイビーの2色を製作しました。一本の時計に付け替えて使用するために、レバー付きのバネ棒を組み込んで簡単に取り外しが出来るようになっています。一本を使い続けると痛みの早い時計ベルトですが、その日の装いに合わせ手元を替えて楽しむと同時にベルトも長持ちします。
作ったものを大切にしてくれているのはやっぱり嬉しいもんで、あぁ良かったなとしみじみ思います。同時にもっとイイものを作りたいというモチベーションも与えてくれるんです。作る人と使う人がありがとうで繋がるモノづくりになるように頑張りたいなと思います。
近所の銀杏並木。毎年この季節になると秋らしい装いを見せてくれるので撮影に来る人も多い場所です。足元を見ると青々とした草に枯れた落ち葉、銀杏の実が重なっています。身近な自然も気に留めてみると意外とカラフルなのでした。
three2fourテイストの馬蹄型。漆ロシアンとウィスキーコードバンのコンビで製作しました。定番アイテムではありますが、自分なりにどんなテイストで仕上げるのかを決めて、どう実現するか。作り方の開発から始まるので人一倍の労力を費やします。が、その過程で沢山失敗しながら身につけた知識や技術は、より身体に染み付いたものになるような気がします。
馬蹄コインケースは定番中の定番で小物の王様とも呼ばれているそうです。作り方もデザインも殆ど決まっていますが、僕が作りたいのは縫い目を控えめにして馬蹄の特徴である曲線や曲面を際立たせたものです。なので、ステッチをなるべく端に寄せて、コバには染料を入れて曲線を強調しています。ポイントにツマミだけロシアンカーフを入れています。使用面積が少ないのでコストはあまり上がりませんが、デザインのポイントになりますしいつも触る部分に配してあるので効果的な使い方じゃないかと思っています。次は漆ロシアンで、、、。
結構楽しみにしています。ブツ欲日記の主催であるMさんのサロン企画。詳細はコチラ。僕も参加させて頂くんですが時計、靴、デニム、ジュエリーなど様々なジャンルの作り手とモノが好きな方達が集まります。残席わずかとのことで、参加希望の方は先のリンクからMさんにメールでご連絡下さい。楽しい会になると思いますので、ご興味ある方は是非ご一緒しましょう。
急に寒くなりました。屋内は暖房が効きすぎていることがよくあるので、カットソーの上から軽く羽織れるダウンは冬場欠かせません。10年程着ていたダウンのファスナーが壊れたのでNorthfaceのAconcaguaを買いました。前のものと比べると身頃と腕が細いので歩くときに脇と腕がスレないので快適。襟は長めでジップが上まであるので首周りもあったかでポケット内側にはフリースが張ってあるのも嬉しいです。あと、とにかく軽い!とどめはお店に買いに行った時に着ていたScoopJacketにZipInZipで接続出来ること。このダウンはアウターの裏地にもなるんです。ホントに機能的ですね。また長い付き合いになりそうです。
これは生皮(キガワ)という鞣していない皮で樹脂材のようにカチカチで、半透明です。表に生皮、裏に竹を張った剣道の胴を見せて頂きました。おそらく相当な高級品。他には透過性を利用してランプシェードなどにも活用されているとのこと。そのまま乾燥するとカチカチになっていまう皮は鞣されて柔軟性を持つ革となり飛躍的に利用価値が高まります。紀元前3000年頃、人類は皮を植物の汁につけて鞣していたそうですが、この方法を発見した人は相当嬉しかったでしょうね。
仕上げ工程。漆塗りと室での乾燥を繰り返して黒桟革は仕上げられていきます。黒桟革は型押しと手揉みの2種類があります。手揉みは八方向から行う八方揉みで革を柔らかくすると共に漆を割っていきます。型押しは素直に曲がりますが離すと元に戻る、独特のコシが特徴的です。人工の光にかざすと一面に宝石を散りばめたような煌きを見せる黒桟革。戦国時代から伝わるこの革は今も職人の弛まぬ研究と試行により進化を続けているのでした。
狭義の鞣し工程です。タイコは鞣し液などの薬品と皮を攪拌して革として性質を与える化学的な処理、真ん中の機械は凹凸部に皮を送り込み柔らかくするという物理的な処理を行います。皮は鞣されて革となり竿に干されます。同じ場所にはステンレスアルミ製のタイコもありました。木製と違い本体に色移りがないため染色に使用しているそうです。
原皮が山積みのフロアには所々に穴が空いています。ここは皮を落とす穴で、階下には驚く程に巨大なタイコが待ち受けているのです。タイコとは薬品と皮を入れてかき回す設備。2階建ての建物程もある何台ものタイコがゆっくりと静かに回転している様子はただただ圧倒的なものでした。この工場で原皮は毛や脂肪を取り除かれて背割りして半裁(一頭を半分にする)になります。ここまでが鞣しの準備工程です。
姫路市の市川ほとり。昔はこの川に原皮を晒して川原で乾燥して白鞣し革を作っていたそうです。今では工場で作業が行われており、排水処理の関係から地元のタンナーさんは共同で使用されています。中はだだっ広くて塩漬けの原皮が山積みになっており家畜の匂いが立ち込めています。表は毛、裏は脂肪に覆われた原皮は、その匂いと相まって動物の生を強烈に感じさせるものでした。
11/5に大阪の阪急うめだで開催されたJapan Leather Award 2013 交流会に参加しました。昨年と比べると部門、出品数も増えており、世間の注目度も高まっているように感じます。肝心の交流ですがほぼ出来ずでした、、、。その日にお会いした広告代理店の方と会話が弾み話し込んでいたのです。本来の目的とは全く違ったのですが、一人の方とはだいぶお近づきになれたので良かったなぁと思っています。
一本差しのペンケースをクロコの丸斑で試作してみました。愛用の一本をスーツの内ポケットに忍ばせておくには持って来い。シンプルこの上ないアイテムに丸斑は存在感を与えてくれますしクッション性や革の柔軟性からも適した素材です。まだまだ工夫が必要ですが、完成すれば男の持ち物として愉しみを与えてくれるアイテムになるんじゃないかと思います。
漆の煌きが美しいB5+ ノートカバー。全部で440個の針穴を開けてます。革の両側から縫製するので穴に針糸を通す作業は880回。直線や直角を切り出したり、ぴったりと貼り合わせたり、穴を等間隔で開けたり。サイズの大きいものになると技術的に不安定な部分が炙り出されるので、基本的な作業を正確に行うことは難しいんだなと改めて感じました。
表も裏も右上がカットしてあるので右手で出し入れしやすくなっています。このカットとコーナーの少しの縫製によってカードが抜け落ちにくく、取り出しは容易。更にコーナーの補強にもなっていてヘタリにくいというのが2FACEのアイディアです。これでパスケースを製作しました。革漉きを多用しているのでスッキリしていて、平面の中にも柔らかな膨らみのある作りになっています。
たまたまzinryuさんと出会ったのが一年程前。それからロシアンカーフ、黒桟革、シェルコードバンなどを扱うようになり、究極の組み合わせとも言えるロシアンxホーウィン+スタンプの財布が生まれることになりました。その後も人との出会いが僕のモノづくりをどんどん加速していったように思います。偶然は意志のあるところに必然的に引き寄せられる。そんなことを思った夜でした。
だいぶお待たせしてしまいました。この形を最初に製作したのは半年程前。試行錯誤を経て作り方も安定してきました。個人の工房にしてはラインナップが多い方だと思いますが、色んなアイテムを製作することでこれまで作り慣れたモノも少しずつレベルアップしたりしています。
同じものを作り続けると技術が上がり完成度は向上していきます。ただ、製作時間はなかなか短くなっていきません。よりディテールに突っ込んで行くようになるからです。最初は組み上げるだけで精一杯だったものが、技術が上がるともっと大変なことをやりたくなる。完成度の向上とともにある程度収束はしていきますが、また新たな開発に取り組んだりで身悶える日々の始まり。これを感じなくなってきたら思考停止に陥っているのかもしれません。
幻の素材であるロシアンカーフに、2012ニューレザーコンテストで最高賞をW受賞した坂本氏が漆加工を施した漆ロシアン。開発者であるzinryuさんの私物を製作しました。耐久性向上という合理的な理由もありますが、漆ロシアンは単純に精悍な印象でメチャかっこイイ。漆ロシアンのアイテムはまだ続きます。
溝を切ったマグネットシートを縫いこんであるので開け閉めがラクで、左右に大きく開くことで底が浮き上がりコインが正面に並ぶ構造になっています。気になるのは磁気カードへの影響があるのか。wikipediaによると「一般に低保磁力の磁気ストライプは明るい茶色で、高保磁力の磁気ストライプは黒に近い。ただし、中にはアメリカン・エキスプレスの透明なカードのように銀色のストライプになっているものもある。高保磁力の磁気ストライプは一般家庭にあるような大抵の磁石ではダメージを受けない。低保磁力の磁気ストライプは逆に比較的簡単にダメージを受ける。このため銀行の発行するカードは今ではほぼ間違いなく高保磁力の磁気ストライプを使っている。ただし、強力なネオジム磁石を近づけると、高保磁力のカードでも完全に消磁してしまう可能性がある。」改めて自分の磁気カードを確認してみると、ショップのポイントカード含めて明るい茶色のものはありませんでした。試しに一枚のポイントカードの磁気テープ部をマグネットの間に挟んで放置してからお店で使ってみましたが問題なく使用できポイントも読み取ることが出来ました。wikipediaの上記情報は事実のようです。
カードの出し入れ方向は縦でポケットは可動にしてあるため、指で摘んで出し入れがしやすく、一覧性も高い構造に。ポケット数は8個あるためひとつのポケットに3枚入れれば計24枚のカード収納となり大容量。さんざん色んな形を考えてきましたが、自分の中でコレと思える構造が出来ました。
財布の表革は胴回りを丸めて使用します。センターの竹斑部分のみを使用するのもデザイン的には良いのですが、生きていた時の形状や体の動きを考えると、この向きで使用するのが自然に革が曲がり良さそうです。因みにクロコはウロコとウロコの間に伸縮性があります。ウロコの形状からするとハラは横方向に伸び、ワキは丸いウロコなので様々な方向に柔軟性をもつ構造になっているんですね。ワニの動きを想像するとなんとなく納得が行きます。これを理解しておくと様々なアイテムを製作するときに役に立ちそうです。
小銭入れ付きの長財布。アイディアも固まり、やっとパーツを切出し始めました。今回の素材はクロコ、ブライドルレザーとピッグスウェードです。実は春先に依頼されていたのですが手を付けられずにいました。新しいパターンを、新しい素材で作るのはかなり消耗する作業ですが、面白いものになるんじゃないかと期待しています。
前脚を用いたフリスクケース。独特の斑の入り方で同じものがこの世に二つとない個性的なアイテムになります。クロコダイルのフリスクケースはこれで一通り終了。独特のウロコを活かしたアイテムをもうちょっと考えてみます。
フリスクケースも尻尾の付け根で製作。丸斑に比べるとビシッとした仕上がりです。あとは、前脚を用いて製作する予定。脚は斑の入り方が複雑なので面白い表情を見せてくれると思います。
尻尾の付け根は雑味が少なくて非常にすっきりとした仕上がり。生きていた時の形に合わせて作っているので革に負荷なく自然に曲がります。クロコは部位によって性質や表情が全く違うため活かし甲斐のある素材です。
集中的に製作したポケットティッシュケース。だいぶ完成度が向上して縫い目がキレイになってきました。単純なアイテムですが割と工夫するところもあるもんです。
zinryuさんから送ってもらったイタリアンカーフでも作ってみました。柔らかくて光沢のある表革は使い勝手がよく、アクもないのでオールラウンドに使えてエージングも楽しみな感じです。ご夫婦で仲良く使ってください。
先日偶然お会いする機会があったtarget-scopeの伊藤さん。大きな体で豪快に笑う方で僕からしたらちょっと羨ましくもあります。target-scopeは伊藤さんご自身が拘り抜いて選んだブランドのアイテムをお客様に対面で販売されています。そのラインナップたるや相当に濃いものばかりですが、縁あってthree2fourも加わることになりました。また新たな出会いから新しいアイテムが生まれるといいなと思っています。
「完結です.美しい〜」時計本体と合わせた写真を送って頂きました。お話伺うところ半端じゃない着道楽(スミマセン、、)天才靴職人と謳われた故ステファノベーメル氏の古くからの友人でフランスの人間国宝ともお知り合いとか、、、。漫画の中の世界みたいな方が実際に居るんだなぁと思うと同時に、かなりプレッシャーでしたが僕の技術は急には上がりません。いつも通り丁寧に作るだけですが出来上がると時計本体とロシアン、金具、糸の色味がよく似合いうまくおさまりました。やったことのないプロポーションのベルトだったのでまた一つスキルが上がりました。ありがとうございます。
リザードとピッグスウェードの組み合わせ。どちらも好きな素材で縫糸はスウェードのカラーに合わせてあります。オーダー主様は男性ですが、奥様の分も一緒にご注文頂きました。こんなお揃いアイテムを夫婦で持ってたら素敵ですね。
完成した時ではなく、特に革モノは使い始めた瞬間が誕生だと思います。その後オーナー様の暮らしの中で一緒に時を刻み、傷や汚れ、それに対するケアも含め共に成長していきます。僕の作るアイテムも長年ご愛用頂くに足るものを目指して製作をしていきたいと思います。
革好きを魅了する黒桟革。僕自身海外で高級ビスポークに使用される革もサンプル取り寄せて確認しましたが、この繊細さ、美しさはやはり日本人特有の感覚と思います。そんな黒桟革の素晴らしさを最大限に引き出すことを主眼に置いた黒桟Seriesを宇都宮マルシン靴店さんで展開します。機会がありましたら手に取ってご覧下さい。店長の五十嵐さんはとってもナイスなオヤジさんなので、是非会いに行ってみて下さい。
最近ハマっているクロコ。今度は腹の丸斑から背中にかけても部分を使用してフリスクケースを製作しました。コンビニで買えるフリスクの缶もクロコに包まれると圧倒的な存在感を放ちますね。禁煙にトライする方など、ご興味ありましたら。
試作、パターン切り直しを何回か行い完成しました。機能性から言えばプラスチック製でジャバラに開くものが良いのですが、やはり革のケースを使用したい。ですが革で同じようにジャバラ構造を作るととんでもなく分厚いものになってしまいます。最小限の革で包むことを条件に、ケースの開閉しやすさ、カードの一覧性、出し入れのしやすさを追求しました。使ったカードを常に真ん中に入れるようにしておけば、使用頻度の高いカードが中央に集まります。カード入れがキツくなってきたら外側のあまり使わないカードを整理するという使い方がおすすめです。
和牛の白鞣し革を漆塗りした黒桟革と国内原皮のピッグスウェードを用い、総手縫いで仕上げた純国産。日本のモノづくりが海外に押される中で原点に立ち返り、伝統素材を日本人ならではの繊細さで仕上げたNew Made in Japanを提案します。面積の広い胴体、持ち手のロープで黒桟革の様々な表情を味わうことが出来ます。持ち手の肩の部分はフラットにして裏にクッション性のある白鞣し革を張っています。持ち手や内装などの各部はモジュール化し接続仕様を共通化することで、使い手の好みに応じ取捨選択や後からの交換が可能となっています。
昨日こんなメールを頂きました。---想像していた以上に素晴らしく、とても気に入りました。クロコの柄の形も面白いですね。毎日持ち歩き大切に使いたいと思います。素晴らしいものどうもありがとうございました。---このためにやっているんだなと思います。こちらこそ本当にありがとうございます。クロコは今度都内に出た際に探してみますので、もし見つかりましたらブログでお知らせ致します。
ここに来て集中的に試したおかげで面積の大きなものでも、接着材を最小限におさえた均一な裏張りが出来るようになりました。ノートカバーLOFにもブラックスウェードを裏張りしたものを製作。黒桟とコードバンの輝きの掛け併せに柔らかなスウェードが加わることで、 黒一色の表情がより豊かになりました。
胴体はピッグスウェードで総裏張りした黒桟一枚革。ベースカラーの茶色の上でシボに施された漆が独特の煌きを見せてくれます。この革の表情に合わせて、金具は黒ニッケル、持ち手はブライドルの茶色を使用しており、縫糸とコバは黒で引き締めています。かなり落ち着いたトーンですが、漆や黒ニッケルの金具、ブライドルの輝きが豊かな表情を生み出してくれます。持ち手や内装は金具での接続であるため、あとからロープ仕様の持ち手や内装を追加したりすることができます。やはり、シンプルなトートバッグは素材の良さを堪能できるアイテムです。
キレイめなタイプも作ってみました。ネイビーのリザードにオレンジのピッグスウェードを裏張りしています。オレンジ色の服を着た時にこのポケットティッシュケースを使用すれば、服とケースの対比が美しいコントラストを見せてくれることと思います。ネイビーのリザードを白の裏張り、赤糸と組み合わせたトリコロールバージョンも面白そう。何個か持っておきその日の装いに合わせるなど、さり気ないオシャレとして意外と遊べるアイテムですね。
思いがけないオーダーでした。ティッシュは確かによく使うし持ち物に入っていますが、上質なカバーを考えたことがありませんでした。ポケットティッシュというある意味チープなものなので、逆に最上のスモールクロコ(後脚)を用いて存在感バリバリのアイテムに仕立ててみました。中央のウロコの大きい部分はカッチリとしていますが、周辺の小さなウロコの部分はゴムのように伸縮性があります。そのためティッシュの補充も楽に行うことができるのです。カフェでこのティッシュケースを使っている方がいたら確実に何事か?と二度見してしまいます。
宇都宮ユニオン通りのマルシン靴店さんにお邪魔して、キーホルダーを5つほど置いてきました。最上級のスモールクロコの竹斑(タケフ)を使用し、裏はコードバン。金具は通常の合金2重リングを使用していますので、本物のクロコを使用しながらリーズナブルになっています。暑い日が続きますがもう9月。時間が経つのはホントに早いです。
とまではいきませんでしたが、新潟の海に行ってきました。子供から海に行きたいとの要望があり、僕も美味しい魚介類を堪能したいと思い新潟に。ハイシーズンを外した海は人もまばらで、海の家のお婆ちゃんに遅いよって突っ込まれました。しかし、日常と切り離された静寂はたっぷりと僕の心を解してくれたのでした。ちなみに今回お世話になった宿は海華亭かわいさん。魚介類を心ゆくまで楽しめる非常にバリューの高い宿でした。機会がありましたら是非訪れてみて下さい。
胴体、持手ともにクロムエクセル#8を使用したトートを自分用に製作しました。金具は真鍮無垢を使用しています。新品だと#8の重たい色に釣り合わないためエージング加工を施しています。シェルコードバンよりカジュアルな雰囲気で、キズや雨濡れなどを気にせずハードに使用できます。内部にボタンを付けてあるので、内装は後から追加する予定です。
はじめて針糸を通してみました。背か肚か、鞣しの質にもよるのかもしれませんが扱いやすい革でした。裏はコードバン原厚を使用しておりキーホルダの厚みは4mm程あるため、かなりボリューム感があります。また、コバはカンナで曲面仕上げにしており、リングはSilver925。かなり贅沢なキーホルダーの試作です。
シェルコードバン(#8)一枚から三つ揃いアイテム製作。財布、カード入れ、キーケースなど、1シェルの面積で好きなアイテムを3点仕立てるというものです。今回は長財布、カードケース、コインケースの3点。オーナー様が格好良いバイク、車に乗っている方なので、少ない余白の中からコインケースのストラップを3点製作しました。Braidのショート、ロングとフラットです。コインケースにお好きなストラップをつけ、他は単体で使用して頂ければと思います。並べると凄い迫力。オーダーありがとうございました。
M氏独立3周年プロジェクト。余りの革を利用して製作しました。ウィスキーコードバンにロシアンカーフのストラップをつけています。このストラップは製品解体時に出たハギレ。mottainaiの精神で取っておいて良かったです。紙幣を二つ折にする手間はありますが、コンパクトで紙幣、コイン、カードが入るため、慣れてしまうとこればかり使っているという方も多い財布です。SAFARI3号店(ブログ)にもちょっと置かせていただいてます。
M氏独立3周年プロジェクトのラストアイテム。zinryu氏と松本靴工房さんのコラボしたロシアンカーフとウィスキーコードバンのコンビ靴に端を発し、poiti氏が再生したフランクミューラーのカサブランカの時計ベルトを製作。最後はこの特大ウィスキーコードバン2枚を使用したトートバックです。この迫力と立ち上るオーラはまさに圧倒的。これらのアイテムは単体でも非常に魅力的なのですが、3周年記念プロジェクトということで実はロシアンカーフxウィスキーコードバンのコンビという一つのストーリーで貫かれているのです。これもビスポークならではの楽しみ方と言えますね。Mさんは本当に目眩がすると言って眉間をおさえていました(笑)。プロジェクトに参加させていただき本当にありがとうございました。
藍染にチャレンジしてみました。と言ってもお手軽なキットを使用したので、コンテナに藍粉と水を入れて靴を放り込んだだけです。藍液に浸しているときは黄緑色なので、なんだ全然染まらないじゃんと思ったんですが、引き上げて空気に触れるとみるみるうちに藍色に。思いのほか良い色になったので、すかさず調子に乗ってシャツ、財布や革など色々放り込んでみました。シャツを均一に染めるには大きなコンテナが要る、ヌメ革をキレイに染めるのは難しそう、革の状態の変化など、やってみて様々なことがわかりました。
黒桟革の茶色にオレンジの糸を通し、ジップを開けると中の仕切りもオレンジのヌメ革に。落ち着きや高級感と華やかさが同居する僕の好きなカラーリングです。実はこれオレンジ色が好きなカミさんに作ったもの。大人の女性に持って欲しいアイテムです。
再生された時計本体とベルトが合体しました。ベルト単体では所在なさげですけど、本体と合わさるとしっくり来ますね。そしてzinryuさん製作の靴との集合写真。それにしても凄い取り合わせ。こんな誂えはそうそうお目にかかれないんじゃないでしょうか。これに加えてトートバッグを製作予定です。
Mさんの独立3周年記念に僕とzinryuさんから贈ることにした時計ベルトです。時計本体はフランクミューラーで、オリジナルデザインに敬意を払いバックルは元ベルトを解体して使用しました。文字盤の数字の色に合わせて、縫い糸を染色しています。糸の存在感が残るようにシニュー糸を2分割の太さにしており、時計本体と合わせた時に調和が取れるように意図したのですが、実際のところはMさんがブログでのご紹介を待ちたいと思います。
最近入手した茶色の黒桟革、黒に負けず劣らず素晴らしい出来です。製作したのは小銭入れですが、、、なんとオーダー主様がいつの間にか転勤されていました。しかも「いつでもいいから」と代済み、、、。HさんのSさん、スミマセン。もし見てたらご連絡下さいませ。主人の懐に収まるのを待っております。
Goldメッキを施したSilver925バックルを特注して製作しています。使用につれて表面のGoldは摩耗しますが、そこに現れる地金のシルバー925がエージングすることで深みが増していきます。その時のロシアンカーフとのコンビネーションがどのような表情をみせるのか、非常に楽しみな逸品です。
なんと200年前のトナカイの毛が革表に残っています。現代では有り得ないことですが、当時の鞣し技術の未熟さ故にこのようなロマンに満ちたアイテムが出来上がるというのも面白いことですね。毛はしっかりとついていましたが、この財布が年を取ったら毛が薄くなっているかもしれません。
一般に市場に出回っているものより濃い色のロシアンカーフ。海底で泥を被っていたものがこのうような色合いになるそうです。内装はウィスキーコードバン、重厚なイタリア金具、札押さえはワンポイントでロシアンカーフにしています。この取り合わせはやっぱり似合いますね。
世界中に繋がるshoesaholicさんのネットワーク経由でロシアンカーフが入手出来ました。ハギレなので製作できるのはキーホルダーくらいです。革を譲ってくれた友人へのお礼に一つ、ダブルネームのサンプルを一つ作りました。ロシアンアイテムとしては非常にリーズナブルに提供できるかもしれませんので、乞うご期待、です。
zinryu氏開発の新素材、本藍染のコードバンが到着しました。パッと見は深い藍色なのですが、光に当てるとムラがわかり味わいのある素材に仕上がっています。元は国産のコードバンでコシがありますが、藍染の後の独自加工によりしなやかな素材になっています。このムラ感、しなやかさを活かしてzinryu氏の私物を製作予定です。
漆ロシアンとシルバー925を組み合わせた時計ベルトです。幻の革であるロシアンカーフに施された漆加工は2012年ニューレザーコンテストで最高賞を獲得した坂本氏によるもの。常人には思いもよらないzinryu氏の独創的なアイディアにより、最高の職人技で加工された幻の革は圧倒的な存在感を放っています。こんな素材に針糸を通せるのはとても光栄なことで、漆ロシアンのアイテムは他にも製作を予定しています。
開けやすい、閉めやすい、見やすい、出し入れし易いを最小デザインで実現することを意図したカード入れ。収納枚数はもう少し多くてもイイかもしれませんが、コンパクトでつかいやすいデザインになりました。サイズアップして、もう一回パターンを切ってみようと思います。
オーダー会の翌日はスクルージさんと都内デートでした(笑)。スクルージさんのブログ記事はコチラ。僕の目的地はGEKKOさんのショールーム(要予約)。初台の駅から暫く歩いたマンションの一室です。デザイナーの長谷川さんはご不在でしたが、奥様と愛犬のゆずちゃんが出迎えてくれました。中には服好きの心を掴むアイテムがズラリ。デニムやジャケットをはじめ、ゴアテックスを用いたビジネスライクなコートはまさに僕が欲しかったアイテムでした。購入したのはストレッチデニムです。服好きを刺激するディテールやシルエットもさることながら、単純に履いてて気持ちいい。アラフォーの僕にはキレイめデニムがちょうど必要だったのかもしれません。
はじめて作り手として人前に立ちました。最初のオーダーは時計ベルト、開店前からお待ち頂いたお客様からのオーダーです。ロシアンカーフを確認の上、好みの箇所を指定して頂きます。そして緊張しながら採寸しオーダー完了。接客中は基本的にギクシャクしてました、、。他にも仕事の合間を縫って来店された方やお子さんとご一緒だった方も。ご来店下さったお客様、オーダー会の開催に協力を頂いた皆様、改めてお礼を申し上げます。